2014 6.11 走る

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2014 6.11

震災が
原発事故が起き
自分の本当の旅が始まった

結婚もして子供もできた

ただ
何より東北の往復が
高速道路を運転している時間がこの三年間のすべてだったと思える

一人で行き来する時
家族のことを考える

被災地で出会った家族の事も考える
もちろん原発のことも放射能のことも

考えの先で何かの問題にぶちあたったとしても
どうすればいいのかを
たとえそれが夢のような話だったとしても答えを見つけ出す

誰のせいにして終わりにすることもなく
これまでの事実と今の現実とをあわせ
いい悪いではなく
答えを見つけ出す

沈黙の時間が長くあったからなのか
たくさんの答えが見つかった三年間

きっと自分にしか出せない答えもあるだろう

でも
それらを言葉にする(人に伝える、伝えたい)ための三年間の旅であった

ラブフォーニッポンとしてずっとレポートも書いているし
FBだって続けている
でも自分の言葉が
もしくは自分にその時おりてきた言葉が
本当にそこに書けていたのだろうかというとそうではなかった

自分だけの答えではなく
多くの人の答えになるために
ずっとずっと慎重に言葉を並べて来た
そして
たくさんの人やものの声を聞いて来た

でも久しぶりに自分のホームページを見た時に違和感を感じた

本当に自分はこれまでの旅の続きを歩んでいるのだろうか?と

自分がなにものであるのか

立ち止まり
もう一度自分の根っこを見直す時がやってきた

三年間の旅では
四季の移ろいをとても細かなカット割りで見れていたつもりだった
しかし
その一本一本の木を本当に見たり触れたりしてきたのだろうか?

先日たまたま仕事の合間に
久しぶりに木の根もとで横になったことがあった
そのまま浅い眠りについてしまったのだが

目が覚めて上をみるとその木の枝たちが
力強く空の上や右や横や左と光りながらのびている

しばらくして根もとに座ってみると今度は
地表には見えないその木の根っこたちが枝と同じように縦横無尽に広がっているのを感じた

あまり使いたくない言葉だが
”リセット”された気分となった

毎日たくさんの人と出会う
たくさんの想いを授かる

うやむやにはしたくないから
ひとつひとつと向き合う

それから孤独
孤独を味わう
孤独となる

決して悪い意味ではないはずの”孤独”が
ちがうものになっていたようだ

リセットされた時に

もう一度自分の火を灯そうと思った

ホームページなるものなどいらない
とどこかで思っていた
でも
これをつくってくれた仲間がいる

その仲間が
今の旅を手伝うのではなくホームページリニューアルしませんか?と言って来た

ちょっと今の自分には優先ではないと思っていたが
その作業のために久しぶりにサイトをみたら
かつての自分が教えてくれた
あらためて


灯すべき時と灯すべ場所を
今の自分のヒカリで灯せと

もう一度

自分の火を灯し
この先を照らし

そしてその火に自分の言葉を託したいと思う

2014.6.11 Candle JUNE

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