福島県双葉郡 双葉ワールド

福島県双葉郡でおこなわれた双葉ワールドに行ってきました
前日から川内村に入り
いつもお世話になっている仮設に暮すお父さんのお宅でバーベキュ—パーティが開かれました
仮設や田んぼで会って来た姿とはまるで違う
「一家の主」の姿がそこにはありました
30人以上のいろんなメンバーが集い
夜中まで楽しい笑い声が響きみんな本当に楽しそうでした
地震で壊れた訳ではない家々から3年以上離れて暮しているみなさんは
いつのころからか
「いつかJUNEさんにうちの村にきてもらいたいなあ」
と言われていました
こんなに早く実現するとは思ってませんでしたが
それぞれが堂々と、そして当たり前のように振る舞っているこの時間を
とても大切にしたい
もうずっとこうして自分たちの村で暮せるようになったらいいのにと思いました
放射能は目に見えず
福島の多くの方々は最近は設置されている測定器の数値は気にするが
あらためて所々の数値を計るという事をしなくなってきています
子供たちへの教育も
ある放射線物質の特性のみを伝えたり
仮設のみなさんへの説明でも
大人はしばらくしたらからだから物質は出ていくから平気だとなっていたり
かなり変化してきています
でも
それらに対していったい
だれがなにを言えるのでしょうか
震災当時
福島を出たいけど出れない人ばかり
出たもののいじめられてやっぱり帰って来た
放射能の危険を訴えている人は
そんな福島に暮している自分たちのことを酷いという
でも
「ほんとに危険だったら国から立ち入り禁止区域にもっとしてほしかった」
今では
国は「福島を食べよう!」って言っている
除染してるから早く帰れって言っている
福島のなかでも
「お前達はさんざん原発マネーもらってきたのに今更被害者面か?」って
みんな知っているよ
家のまわりを除染してもらっても
裏山は数値が高いままで
雨が降ったらまた家の数値も上がるんだ
でもそんな家でも帰村宣言が出たのに
帰んなかったらいじめられる
どうすりゃいいんだろね
ほれJUNEさん
だれもとらねえからこんなでっかい松茸こーんなたくさんとれたんだ
だいじょうぶ
食ってもらからだから出てっから
ふたばワールドにはたくさんの福島の人が集り
太陽の下でみんなとっても楽しそうでした
この三年間で出逢って来た多くの方と再会出来ました
仮設からいわきに引っ越した人
家を建てた人
未だに同じ仮設で仲良しメンバーとバスに乗って来た人
たくさんの人と再会しました
新潟のメンバーも来てくれて餅つきをしてくれました
中越地震から10年
毎年おこなっているイベントでは希望の風船という風船を飛ばしています
何年経っても風船が飛び立って行く時には
気持ちのいい涙が流れます
ふたばワールドでもたくさんの風船が飛ばされました
色とりどりの風船達をみた時に
放射能もこんなふうに目に見えたらいいのにと思いました
松茸についている放射能も
この黄色い放射能は洗えば落ちるからとか
そんなものであったらよかったのに
強制力のない民主主義にあるのは自由っぽさと自己責任
もう原発反対とか何かに反抗とかしません
破壊と創造の繰り返しが
ただ循環していくことが世界であれば
集中すべきは創造すること
自分にできることはまだまだ福島のみなさんとともに生きること
遠くにいていろいろ言うのではなく
すこしでも多くの方と一緒に喜び合える時間を創造すること
たくさんの言葉と現実を
そして笑顔や涙をもらってきました
自分より遥かに年上の人に何度も頭を下げられました
だから
まだこれからです
ほんとうの悲しみも
ほんとの喜びも
きっとまだこれからなのだと思います