新潟県中越大震災から3年の節目を迎えて-10.23追悼式典-
大きな地震の声を聞いてから
過去4回この川口の地を灯した
土地に暮らす人々と繋がり始めて、3年の月日が経つ
10月23日
午後の空が夕陽色に変わり始める頃
この地震によって亡くなられた当時小学6年生の千秋ちゃん
彼女の家があった跡地でロウソクを灯し始める
同級生の中学三年生達と共に
家があったはずのそこにはコスモスの花畑があり
その傍らには名前のわからない青い花がそっと咲いていた
皆でロウソクを灯す
わざわざ来てくれた千秋ちゃんのおじいちゃんに灯したロウソクを渡す
おじいちゃんがロウソクを手に包み込むように持つと
“千秋に触れているようだ”と呟きながら眼には涙がたまっていた
コスモスとおじいちゃん、そして中学生たちの涙は
秋の太陽に照らされてキラキラしていた
灯したロウソクを消さずに中学校に持って帰る
3年間グラウンドには仮設住宅が建ち並びグラウンドとして
彼らは一度も使用できなかった
地震から三年経った今
3000個のロウソクをアスファルトのグラウンドに灯す
朝まで降っていた雨は止み
夕方まで吹いていた風もロウソクで作る文字が完成するころには止んでいた
中学生達が考えた言葉
“にいがたから、みんなえがおに”
この日この場所にいられたことを幸せに思う
JUNE