EXHIBITION CLASKA

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クラスカ2007春

最近よく“時間が経つ”この事について考える

小さい頃、何の前ぶれも無く自分以外のものすべてがスローモーションになり

頭の中だけが以上に早く回転してしまい

気持ち悪くなる事がたびたび起きた

また大人になってからはその逆で、まわりのものが以上に早く動き回っていて

自分だけが取り残されている感覚を多く味わった

自分と向き合い、旅が始まってからはこういった時間のずれは感じなくなり

逆に時間がしっかり自分とともに進んでいる気がしている

新しい世紀になり、内なる旅から外に向けての旅が始まり

多くの出逢いがあり、また色々な問題に向き合う

そしてその問題を自分自身のものとしてきた

もしかしたらそうすることによって問題の焦点がずれてしまうかも知れないが

人はそれぞれに違った形で物事を捉えているわけだし

加害者や被害者または傍観者ともならず、自分は自身の問題とする

この世界で一番自分が詳しく知っているのは自分の事だし

極端に言えば地球の事も宇宙のことも

自分のしくみと置き換えて考えるようにしている

まだまだわからない事も沢山あるが

ひとつを追求することからすべてを知る事が出来ると思っているし

逆にその方法でしか自分は物事を理解出来ないかもしれない

沢山の人が問題を時代のせいに、宗教のせい、または社会のせいにする

自分はこの時代に生きて、この社会で生活している

今この国に生きている人達に対して

多くを語り何か煽動しようなんていう気はないが

限られた、この“今、生きている”という時間を

自分は気持ちよく過ごしたい

なるべく誰かのせいにしたり

社会のせい、時代のせいなんて言わずに

純粋に身体に取り入れ、自分らしくそれらと向き合っていきたい

旅が始まって7年が経つ

原爆の火から巡って原発の問題まで辿り着いた

昔の話ではないし、今始まった話というわけではない原発

ヘイキ利用ではなくヘイワ利用といわれ多くの電力を担っている

だが同時に、処分に困るゴミと

核兵器の材料にもなるものを次々と生産している

もちろん自分も原発の恩恵を受けている訳だが

これらを複雑な問題だと言って済ませたくはない

やはりこれから先、生まれる子供達に残すべきではないものだから

自分と向き合いロウソクを作り始めてから数えると13年

沢山の出来事があり、いくつかの喜びや悲しみも知った

今自分には敵はいない

向かうのは自分自身のみ

意識するのは時間だけだ

限られた時間とどう接していくのか

また時間が経過していった先にどんな答えがあらわれるのか

今年もこれから夏が始まる

次のクラスカまでもあっという間だろうが

そのときに、またひとつの答えが出ているだろう

少しでも成長出来ている自分と出逢えるように

2007.4.26 JUNE