それぞれの人生

大地に根をはり樹は生きる

幹から枝へ
そしてひとつひとつの言の葉は産まれる

ひとつひとつに意味をもち

沈黙のうちに言の葉は降り落ち

いつかの大地に還っていく

たいしたことではない

あたりまえのこと

あたりまえを忘れると

この世界のすべては大変なことに思える

木にも種類があり
あたりまえがそれぞれにある

特別なことはしない

それぞれのあたりまえを生きる

自分は

言の葉を振り落とす時期を終え

これから寒い冬を絶え蓄え

春にまた新しい葉を産みだそう