福島県浪江高校 とRAD WIMPS

2017年福島県の浪江高校のみんなと出逢う。

原発事故後、ずっと仮設での授業が続くこの高校に、自らが望んで入学した子たち。

普通の高校生たちが体験しないであろう辛いこと、
楽しいことをとても少ない、
でも、とても仲の良い仲間たちと経験していた。

そんなみんなが最後の卒業生となる去年の春
「卒業式に何かやりたいね。」先生と生徒たちと話になり、
色々進めていたが学校側から難しいという判断が。

それでも生徒たちは諦めていなかったので、
みんなの想いを誰かに歌にしてもらおう!と決めました。

高校生たちが希望するアーティストの一つにRAD WIMPSがいて、思い切ってお願いをしてみた。

彼らは映画音楽などとても多忙を極めていた時期だったけど、快く受けてくれた。

彼らが毎年311に発表する歌がとても好きで、
以前フジロックのピラミッドガーデンでそれらの楽曲を歌ってもらったこともあった。

残念なことに高校生たちの卒業式には間に合わなかったけど、

「ごめんなさい。でも必ず作りますから!」
と言ってくれて、その約束が一年経った今、果たされました。

2011年3月11日から本当にたくさんの人に出逢ってきました。

何も言わずただただ動く人。
とにかく言いたいこともいうけどそれ以上に動く人。

言いたいことは言うけど何もしない人。
約束したけど破る人。
疎遠になってしまった人もたくさんいます。

でもこうして一年も経ったのにちゃんとやってくれる人はなかなかいなかった。

それは彼らの中の311がとっても太いもので
忘れるとかではなく、
ちゃんとずっと向き合い続けているからだろうなあと思いました。

「被災地」と言われる場所に行くことだけが向き合うことではなくて
それぞれの日常の中にあることなのかもしれません。

きちんと現在進行形で向き合い続けているRAD WIMPSと
高校を卒業したみんなに改めて
「ありがとう」を伝えたいです。

高校生とのやり取りはおかげで2年間続き
「簡単ではないこと」はやはり「簡単ではない」と思い知り
それでも「難しいこと」として諦めるより
「諦めないこと」を選ぶ方が
やっぱり素敵なギフトがやってくるということを伝えられたのではないかと思う

空窓 – RADWIMPS
https://www.youtube.com/watch?v=-0DZQaxPH5s&feature=share